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【過去問解説】 都道府県組み合わせ(祭り・温泉) (令和4年出題)

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今年の国内旅行業務取扱管理者試験は難問と言われていますが、それを象徴するような1問です。
消去法で解くにしても最低3組がわかっていなければダメで、皆さんさぞ苦戦されたことでしょう。

令和4年 国内実務 問題10(3) 配点2点/100点

以下の設問の組合せについて、該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
祭り・行事と温泉の組合せのうち、開催場所と所在地が同じ都道府県でないものはどれか。

選択肢ア.
竿燈まつり - 後生掛温泉

選択肢イ.
天領日田おひなまつり - 鈍川温泉

選択肢ウ.
青柏祭 - 湯涌温泉

選択肢エ.
こたんまつり - 朝里川温泉

 

 

今年の国内旅行業務取扱管理者試験が終わった直後に、ネット上に寄せられた受験者の感想で多く見られたのが「知らない観光地が出た」でした。
私は受験者ではありませんが、試験問題入手後に事前情報(先入観)無しで見渡したところ、皆さんおそらくこの問題(国内旅行実務10(3))のことを指していたものと思われます。私でも知らないものが複数含まれており、さすがに面喰いました。

この問題の正解は選択肢イ.です。

どちらかと言えば、天領日田おひなまつり(てんりょうひたおひなまつり)の方がわかりやすいでしょうか。地名が入っており、大分県日田市でのお祭りです。
2月中旬から3月下旬にかけて開催され、元々は国指定重要文化財である草野本家のひな人形を一般公開したことから始まっています。豪商由縁の豪華なひな人形が市内随所に展示され、また流しびななどの関連イベントも行われます。
一方で、鈍川温泉(にぶかわおんせん)は愛媛県今治市にあります。道後温泉とともに"伊予の三湯"(もう一つは西条市本谷温泉)と言われますが、道後温泉の方があまりに有名すぎて全国的な知名度は少し落ちるでしょうか。周辺には自然の造形美が楽しめる鈍川渓谷があり、のんびりくつろげると定評です。


 

これ以外の選択肢はいずれも同じ都道府県の組み合わせです。

選択肢ア.は秋田県うしの組み合わせです。
竿燈まつり(かんとうまつり)は、秋田市で開催される"東北三大祭り"の一つとして有名ですね。毎年8月3日~6日です。
長い竹竿(稲穂を表す)にたくさんの提灯(米俵を表す)を吊り下げた竿燈は五穀豊穣を祈願し、この巨大な竿燈を腕自慢が巧みに操って町内を練り歩きます。
後生掛温泉(ごしょうがけおんせん)は秋田県鹿角市ですが、岩手県八幡平の西隣と言った方が位置をイメージしやすいでしょうか。秋田新幹線田沢湖駅からもアクセスできますが、路線バスの便はそれほどよくなく、どちらかと言えば観光バス向けです。

選択肢ウ.は石川県。
青柏祭(せいはくさい)は石川県七尾市の大地主神社(おおとこぬしじんじゃ)のお祭りで5月1日~5日に開かれます。"でか山"と呼ばれる山車が名物で、「青柏祭の曳山行事」という名で国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
湯涌温泉(ゆわくおんせん)は"金沢の奥座敷"と呼ばれ、金沢市街からは南東の山間部に入った位置にあります。最近では「花咲くいろは」というアニメのモデルとなり、劇中で描かれた"ぼんぼり祭り"の湯涌稲荷神社も注目を集めています。

選択肢エ.は北海道どうしの組み合わせです。
こたんまつりの"こたん"が神居古潭の古潭を表していると気付けばわかるのですが、場所は旭川市、毎年秋分の日の開催です。アイヌに伝わる伝統儀式や古式舞踊を間近に見ることができます。
朝里川温泉(あさりがわおんせん)は小樽市で、市街からは少し南方にあります。小樽観光の宿泊地として選ばれる他、スキー場が隣接するため一年を通じて賑わいます。

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