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【過去問解説】  観光モデルコース(那覇空港発) (令和3年出題)

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この年の観光モデルコース問題も最後となりました。
ラストは沖縄旅行のようですね。沖縄本島にも見どころはたくさん存在します。

令和3年 国内実務 問題8(4) 配点2点/100点

以下の設問の行程について、前後に最も近い観光地を、選択肢の中から1つ選んで"空欄"を埋め、モデルコースを完成させなさい。

那覇空港 → 首里城公園 → (空欄) → 沖縄美ら海水族館 → 本部町(泊)

選択肢ア. 川平湾
選択肢イ. 風連鍾乳洞 
選択肢ウ. マリュドゥ滝
選択肢エ. 万座毛

 

 

那覇空港は沖合に増設された第2滑走路が2020年から供用開始となり、発着便の回数が増大しました。
また24時間対応空港であるため、夜間にも貨物便が飛び交い沖縄の流通を支えています。

那覇空港にはモノレールも乗り入れており、市街地の観光では活躍しますが、今回の行程もたぶん観光バス利用でしょう。
まずは首里城公園(しゅりじょうこうえん)へと向かいます。

首里城那覇市の西端にある那覇空港から反対側の東端近くにあります。丘陵地にあり、海を見下ろす立地に城跡が存在します。
2019年に起こった火災により正殿や収蔵物が失われた(現在再建中)のは記憶に新しいところです。
また、二千円札にも描かれた守礼門があることでも有名です。
なお、首里城自体は世界遺産琉球王国のグスク及び関連遺産群)に含まれていますが、これらの建物群はその構成資産扱いではありません。

那覇市を離れ、沖縄本島を北上します。次に向かうのは"空欄"観光地ですが、このルート上にあるのは選択肢エ.の万座毛(まんざもう)です。

万座毛は本島中部の恩納村(おんなそん)にあります。象の鼻に似た奇岩が東シナ海に突き出した景勝地で、絶壁の上には芝生が拡がります。
この光景が「万人を座らせるに足りる」と称されたことから万座毛と名付けられたと言われています。
恩納村には他にも琉球村などの観光地があり、大型ホテルが建ち並ぶリゾート観光地になっています。

次の目的地、沖縄美ら海水族館(おきなわちゅらうみすいぞくかん)へは本島第2の都市である名護市を回り込んで西部の本部町(もとぶちょう)へ入ります。
この辺りはかつて1975年に開催された「沖縄国際海洋博覧会」の跡地で、現在も周辺一帯が「海洋博公園」として整備されています。
沖縄方言で"清らしい海"を表す「美ら海」と名付けられた水族館は世界最大級の水槽を有し、ジンベエザメやマンタなど特徴ある生物が人気を集めています。

一方で、選択肢ア.の川平湾(かびらわん)は同じ沖縄県でも石垣島にあり、今回のモデルコースからは大きく外れています。
湾内に展開するサンゴ礁の景観で有名で、観光客はグラスボートに乗ってその光景を楽しみます。

選択肢イ.の風連鍾乳洞(ふうれんしょうにゅうどう)は大分県臼杵市にあるので、さらに論外です。
沖縄にも玉泉洞など有名な鍾乳洞は多いのに、なぜここが選択肢に入ったのでしょうか。
風連鍾乳洞は大正15年に発見された国の天然記念物で、風化具合いが少なく保存状態がよいことで学術的な価値があります。

選択肢ウ.のマリュドゥ滝は西表島にあります。島内を流れる浦内川にある滝で、川を遡る遊覧船と遊歩道によって訪れます。
川の両岸には亜熱帯樹木の森が迫り"ジャングルクルーズ"の様相にも。トレッキングやカヌー下りも楽しめる観光スポットになっています。

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