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【過去問解説】  観光モデルコース(新山口駅発) (令和3年出題)

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観光モデルコース問題の2問目は中国地方から。山口県より広島県に向かうルートのようです。
道中を想像するとこちらも楽しくなってきますね。

令和3年 国内実務 問題8(2) 配点2点/100点

以下の設問の行程について、前後に最も近い観光地を、選択肢の中から1つ選んで"空欄"を埋め、モデルコースを完成させなさい。

新山口駅 → 防府天満宮 → (空欄) → 宮島 → 広島駅

選択肢ア. 錦帯橋
選択肢イ. 後楽園
選択肢ウ. 通潤橋
選択肢エ. 天赦園

 

 

出発地の新山口駅はかつて"小郡駅"を名乗っていました(2003年まで)。当時は小郡町という町(市ではない)にある新幹線駅としても知られていましたが、その後に新幹線のぞみ号停車化に合わせて新山口駅に改称、現在は市町村合併山口市の一部となった経緯があります。
また、この駅はSLやまぐち号の出発駅としても有名です。

今回の出題ルートは東の方向へ向かっています。
最初の立ち寄り先は防府天満宮(ほうふてんまんぐう)、山口県防府市にある神社です。天満宮の名の通り菅原道真を祀っており、しかも「日本最初に創建された天神様」と言われています。
防府市には毛利家に縁のある毛利邸(毛利博物館、毛利氏庭園)などの観光スポットもあります。

この次が"空欄"観光地ですが、防府市と宮島のルート上にあるのは選択肢ア.の錦帯橋(きんたいきょう)です。

錦帯橋山口県岩国市にあります。ちなみに近くにある岩国飛行場の愛称は「岩国錦帯橋空港」になっています。
江戸時代に架橋された5連のアーチが美しい木造橋で、釘は1本も使われず組木技術で作られています。
岩国城吉香公園(さくらの名所)とのセット観光もおすすめです。

続いて向かうのは日本三景でもある安芸の宮島広島県廿日市市)、厳島神社をはじめ見どころが満載です。
ロープウェイで弥山(みせん)に登ってもよし、野生のシカや水族館、グルメ(かき、アナゴ)など様々な楽しみ方が選べます。

一方で、選択肢イ.の後楽園(こうらくえん)は岡山市にある庭園(日本三名園の一つ)で、今回のモデルコースルートからは外れます。
江戸時代に岡山藩主の池田綱政によって造営され、現在は国の特別名勝に指定されています。
烏城(うじょう)と呼ばれる岡山城は川を挟んだ対岸にあり、後楽園側から見た借景にもなっています。

選択肢ウ.の通潤橋(つうじゅんきょう)は熊本県山都町にあります。
谷を挟んだ対岸に水を通すための水路橋で、石造の単アーチ橋構造になっています。
通潤橋名物の"放水"は元々は水路のゴミを取り除くための機能でしたが、いつしか観光名物となり、有料での橋上観覧も行われるようになりました。

選択肢エ.の天赦園(てんしゃえん)は愛媛県宇和島市にある庭園です。
宇和島藩主の伊達宗紀が造営した大名庭園で、珍しい種類の竹(伊達家の家紋に由来)や藤などが植えられています。

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