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【過去問解説】 国内線航空券の取り扱い(全日本空輸)その1 (令和3年出題)

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毎年定番で出題される全日本空輸ANA)の航空券取り扱い問題です。
運賃形態が複雑なため苦手にしている方もいらっしゃるでしょうが(実は私もその一人です)何度も解いてコツをつかみましょう。

令和3年 国内実務 問題4(1) 配点4点/100点

全日本空輸の国内線において、次の航空便を利用する場合における設問に該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
(注1)航空券の発行(購入)、座席予約の申込み、座席予約の変更・取り消し及び航空券の払い戻しの申出は、航空会社の事業所の営業時間内に行うものとする。
(注2)座席予約の変更・取り消し及び航空券の払い戻しは、旅客の都合によるものとする。
(注3)航空券の払い戻しは、当該航空券の払戻期間内に行うものとする。
(注4)年齢は搭乗日現在とする。
(注5)この航空便以外の航空便の利用は無いものとする。

◎利用する航空便
令和3年7月1日(木)
秋田空港 9:30発 羽田空港 10:40着 ANA404便

◎問題
大人1人がこの航空便を利用する場合の運賃及び航空券に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

選択肢ア.
ANA SUPER VALUE 75(ANAスーパーバリュー75)運賃を適用して令和3年4月1日(木)に座席の予約を行った場合、航空券は令和3年4月3日(土)までに購入しなければならない。

選択肢イ.
令和3年7月1日(木)にANA VALUE 1(ANAバリュー1)運賃を適用して座席の予約を行うことができる。

選択肢ウ.
ANA FLEXANAフレックス)運賃を適用した航空券の購入後、令和3年7月2日(金)に座席予約を取り消し当該航空券を払い戻すときの取消手数料は、運賃の約20%相当額である。

選択肢エ.
プレミアム運賃を適用した航空券の購入後、この便の出発時刻までに令和3年7月2日(金)のANA404便のプレミアムクラスに空席がある場合であっても、利用便の予約を変更することはできない。

 

 

この問題の正解(正しいもの)は選択肢ウ.です。

ANA FLEX とは、いわゆる昔でいう「片道運賃」「往復運賃」のことだと考えればよいです。同様に「特割」「旅割」はこのあと出てくる ANA VALUEANA SUPER VALUE に相当します。
この問題では、払い戻したのが出発後(翌日)なので、払戻額があること自体が特徴ですね(割引系運賃では取消手数料が100%、つまり出発後は払戻額が無い)。出発後でも20%止まり、出発前に至っては取消手数料もありません(払戻手数料440円のみ)。

これ以外の選択肢はいずれも"誤り"です。

選択肢ア.の ANA SUPER VALUE は搭乗75日前まで予約できる運賃形態です。ただ、予約しただけではダメで、支払い期限は「予約日を含めて2日以内」に設定されています。つまり、このケースでは4月2日(金)までに購入しなければならず、4月3日(土)ではアウトです。
翌日とは意外に短いです。次の日に購入手続きの予定があるならともかく、忘れないようにと考えれば予約したその場で購入ステップまで進めておくのがよさそうですね。

選択肢イ.も"誤り"です。
ANA VALUE 1 は割引系運賃では一番最後まで予約購入できますが、それでも搭乗前日が限界です。
つまり、搭乗当日である7月1日(木)に予約・購入はできません。
残念ですが、普通運賃である ANA FLEX を利用しましょう。

選択肢エ.も"誤り"です。
プレミアム運賃も普通運賃系(割引系ではないという意味)なので、利用便の予約変更に大きな制限はありません(名義の変更や区間の変更などはさすがにできませんが)。
よって、ここに挙げたようなケースでの変更は問題なく可能です。

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