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【過去問解説】 旅行業法「旅行業協会」 (令和4年出題)

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旅行業協会と言えば、このサイトを見に来ていただいている大半の方々にとっては「旅行業務取扱管理者試験を実施しているところ」という位置付けでしょう。
実際には旅行業者等で組織する事業者団体であり、試験業務以外にもここで挙げるような重要な役回りを行っています。

令和4年 法令 問題(24) 配点4点/100点

旅行業法及びこれに基づく命令に関する以下の設問について、該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
次の記述のうち、旅行業協会が適正かつ確実に実施しなければならない業務として定められていないものはどれか。

選択肢ア.
旅行に関するサービスを提供する者に対する研修

選択肢イ.
旅行業務又は旅行サービス手配業務の適切な運営を確保するための旅行業者等又は旅行サービス手配業者に対する指導

選択肢ウ.
旅行業務及び旅行サービス手配業務に関する取引の公正の確保又は旅行業、旅行業者代理業及び旅行サービス手配業の健全な発達を図るための調査、研究及び広報

選択肢エ.
旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等又は旅行サービス手配業者の取り扱った旅行業務又は旅行サービス手配業務に対する苦情の解決

 

 

この問題の正解(旅行業協会の業務に含まれないもの)は選択肢ア.です。

アレ? 研修は大事な一つの業務じゃないの? と思った方は文面をよく見ましょう。
旅行業協会が行う研修は「旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者」に対するものであって、「旅行に関するサービスを提供する者」に向けてではありません。「旅行に関するサービスを提供する者」では、対象が運送機関や宿泊施設全般になってしまいますね。
ちなみに、旅行業者等向けの研修もその全てが旅行業協会の担当ではなく、例えば旅程管理研修(旅程管理業務を行う主任の者)は登録済の指定研修機関(旅行業協会以外)でも実施できるようになっています。

これ以外の選択肢はいずれも"正しい"(旅行業協会の担当業務に含まれる)です。

旅行業協会の業務は旅行業法第42条で定められています。

選択肢イ.の「指導」、選択肢ウ.の「調査、研究及び広報」、選択肢エ.の「苦情の解決」はいずれもこの文面通りに記載されており、問題ありません。
これに選択肢ア.で出てきた「研修」(相手は旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者ですが)が加わります。
残る一つは「弁済業務」ですが、これはこのあとの問題番号25で解説しますのでそちらでご覧ください。

最後に、旅行業協会に関連して出てくる象徴的なワードである「保証社員」について触れておきましょう。
旅行業協会には、旅行業者・旅行業者代理業者・旅行サービス手配業者が加入しますが、その加入の際には「弁済業務保証金分担金」の納付を必要とします。その納付を行い、同保証制度の管理対象となった者のことを「保証社員」と呼ぶのです。早い話が旅行業協会に加入している業者のことです。
この説明は、旅行業法第48条の冒頭でちらっと出てくるのですが、そこ以外の場所でも普通に(補足説明無しに)この言葉は使われるので、慣れないうちはピンとこないことがあります。意識して覚えておきましょう。

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