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【過去問解説】 都道府県組み合わせ(郷土料理・観光地) (令和4年出題)

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続いての「同じ都道府県の組み合わせ」は郷土料理(名産品)と観光地です。
旅行の楽しみの一つは食(グルメ)にあると言えるので、こういったものを上手く紹介して組み入れられるかどうかはプランナーの評価に繋がります。

令和4年 国内実務 問題10(2) 配点2点/100点

以下の設問の組合せについて、該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
次の名産品・郷土料理と観光地の組合せのうち、同じ都道府県でないものはどれか。

選択肢ア.
せんべい汁 - 川越

選択肢イ.
ひきずり - 足助

選択肢ウ.
かるかん - 知覧

選択肢エ.
ほうとう勝沼

 

 

今回は「同じ都道府県でないもの」を選ばせる問題ですね。
とは言え、いつも通り「同じものを選ぶ」やり方でも何ら問題はありません。同じ都道府県であるものが3組わかれば、残った1つがこの問題の正解なのですから。

この問題の正解は選択肢ア.です。

せんべい汁青森県の郷土料理です。昨今ではアピール性を高めるためか「八戸せんべい汁」と地名込みで呼ばれるケースもあり、その場合はよりはっきりしますね。
せんべい(煎餅)は元々小麦粉で作られているので、感覚的にはうどんやすいとんを入れるのとそれほど変わりないのですが、地域がらより保存性の利く煎餅が選ばれたのだとも言われています。また、一般的な菓子の煎餅ではなく、鍋専用の南部せんべいが用いられており、主に醤油ベースの汁物になります。
一方で、川越(かわごえ)は埼玉県の都市で、東京からほど近くにありながら昔ながらの蔵や街並みが残る「歴史と文化のまち」です。「川越氷川神社」「時の鐘」「蔵造りの街並み」などが有名です。小京都ならぬ"小江戸"(こえど)とも呼ばれますね。
なお、川越の名物の一つに「せんべい」もあります。ただ、ここのはごく一般のせんべいであり、せんべい汁とは繋がりません。


 

これ以外の選択肢はいずれも同じ都道府県の組み合わせです。

選択肢イ.は愛知県から。
ひきずりは名古屋を含めた愛知県尾張地方の郷土料理で、一般的には「すき焼き」のことです。鶏肉(名古屋コーチン)を使う場合が多く、語源は「鍋の中でひきずる」「後をひくおいしさ」など諸説あります。
足助(あすけ)は現在は愛知県豊田市に属しますが、三河の山間部に位置します。旧来の街道(塩の道)の宿場町の街並みを現在に残し、また紅葉の名所である香嵐渓(こうらんけい)はシーズンに大変賑わいます。

選択肢ウ.は鹿児島県どうしの組み合わせです。
かるかん(軽羹)は本来鹿児島以外の沖縄県等にもあるのですが、名物としては鹿児島の「軽羹饅頭」が一番知られています。かるかん粉(米粉の一種)や山芋を入れた生地を蒸して作り、独特な食感があります。
知覧(ちらん)は鹿児島県薩摩半島南九州市にあります。武家屋敷が残り「薩摩の小京都」と言われる一方で、第二次世界大戦中の特攻隊基地(現在は資料館がある)でも知られています。

選択肢エ.は山梨県うしの組み合わせです。
ほうとう山梨県全域に伝わる郷土料理で、太くて短い麺をかぼちゃなど野菜と煮込んだ味噌仕立ての汁がよく知られています。
勝沼(かつぬま)は現在は山梨県甲州市の一部となっています。特産品のぶどう(ワイン)が有名で、JR駅(中央本線)は今では「勝沼ぶどう郷」駅を名乗っています。


 

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