旅行好きのための国内旅行業務取扱管理者ガイド

令和4年過去問解説 全問対応しました 「趣味は旅行です」から1ランク上を目指す方へ!

MENU

【過去問解説】 伊豆山神社ほか (令和4年出題)

過去問まとめ(リンクページ)はこちら

今回も「国内実務」観光地選択問題からの出題です。
この問題には私も意表を突かれました。詳しくは後ほど。

令和4年 国内実務 問題6(2) 配点2点/100点

次の設問について、該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
源頼朝の深い崇敬を受けた伊豆一の宮で、北条政子による奉納と伝えられる国宝の蒔絵手箱や総けやき素木づくりの本殿で知られる神社は、次のうちどれか。

選択肢ア. 伊豆山神社
選択肢イ. 宇佐神宮
選択肢ウ. 久能山東照宮
選択肢エ. 三嶋大社

 

 

解説の前に、なぜ私が意表を突かれたのか。そのカギは「令和3年過去問」です。見たことが無い方は下記の過去記事リンクからご覧ください。

令和3年試験での「源頼朝」過去問記事 はこちら

・まさか源頼朝」関連問題が2年連続で出るとは
・しかも某局大河ドラマの放送当年(皆の関心が集まっている年)にあえて出題する意外性
・さらには、選択肢のうち2つが前回と全く同じ宇佐神宮三嶋大社

先入観・固定概念の影響と言ってしまえばそれまでですが、いやこんな大胆な出題方をすることもあるんですね。お見それしました。
ともあれ、過去問は過去問です。セオリー通りに学習した受験者の方であれば楽勝(ラッキー問題)だったことでしょう。

この問題では、私が注目した選択肢の順番で解説していきます。

まずは、選択肢イ.の宇佐神宮(うさじんぐう)。「はずれ選択肢」です。
これにマークしてしまった受験者の方は少なかったかと思います。前年の過去問を見て、正解(鶴岡八幡宮)以外の選択肢にも目を留めて掘り下げていれば、宇佐神宮の知識もついでに入っていたはずだからです。
そういう意味で、今回は宇佐神宮の解説はあえて省略しておきますね。せっかくのよい機会なのでご自分でも関心を寄せてみてください。
さすがに3年連続の登場はないと思いたいですが・・・ 先ほど述べた通り先入観は禁物です。

次は、選択肢ウ.の久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)です。
"伊豆"(設問文中の「伊豆一の宮」参照)と同じ静岡県ですが、こちらは駿河の国(静岡市駿河区)なので同じく「はずれ」です。
東照宮」でピンとくる方もいらっしゃるでしょう。日光東照宮と同じく徳川家に由縁がありますが、ここには徳川家康が祀られており、国宝や重文も豊富です。
久能山の山上にある神社には1159段の石段を上るのが正統ですが、"山向こう"の日本平との間にロープウェイが通じていることもあり、日本平とセットで手軽な観光ルートが組める人気スポットにもなっています。

最後に残るのが、選択肢ア.の伊豆山神社(いずさんじんじゃ)とエ.の三嶋大社(みしまたいしゃ)でしょう。この両者は、
・"伊豆"エリアに存在(伊豆山神社静岡県熱海市三嶋大社は同三島市。)
・「源氏再興」の祈願とその成就により源頼朝からの崇敬が厚い
が共通点となっています。
決め手となるのは、
・伊豆一の宮三嶋大社のことを指す
・梅蒔絵手箱 → 北条政子三嶋大社へ奉納、国宝
ここまでが知識に収まっていれば大丈夫だったのですが、前半の共通項2つ止まりだと「最後の2択で迷う」ことになりかねません。そういう点で良問(適度な難問)ではありました。


 

正解は(設問の文章に当てはまるのは)選択肢エ.の三嶋大社(みしまたいしゃ)でした。

最後に、「はずれ選択肢」となった伊豆山神社の情報を補足しておきましょう。
・「走湯神社」という別名がある(湧き出る霊湯に由来)
・「頼朝・政子腰掛石」(頼朝と政子の逢瀬の場と言われる)
・歴代幕府では伊豆山神社箱根神社の「二所詣」が行われていた

過去問まとめ(リンクページ)はこちら