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【過去問解説】 恵林寺ほか (令和4年出題)

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本日は続けてもう1問掲載します。「国内旅行実務」観光地選択問題より。

令和4年 国内実務 問題6(1) 配点2点/100点

次の設問について、該当する答を、選択肢の中から1つ選びなさい。
特定の宗派を持たない庶民の寺院で、本堂の外陣に安置された「びんずる尊者像」をなでると病が治るという言い伝えや、数え年で7年に一度の「御開帳」と呼ばれる行事で知られる寺院は、次のうちどれか。

選択肢ア. 恵林寺
選択肢イ. 善光寺
選択肢ウ. 身延山久遠寺
選択肢エ. 茂林寺

 

 

正解は(設問の文章に当てはまるのは)選択肢イ.の善光寺(ぜんこうじ)です。

善光寺は一般的に長野県長野市にある別名"信濃善光寺"を指すケースが多いですが、実は全国各地に同名の寺院が存在します。
無宗派の仏教寺院であることは設問通りです。ただ、実際の運営ではそうもいかず、天台宗と浄土宗によって共同運営されている珍しいお寺でもあります。
他のキーワードではどちらかと言えば「御開帳」の方がメジャーでしょうか。"数え年7年ごと"というのは現代人にはややこしいので、「実際には6年間隔」の方が覚えやすいです(数え年は当年が1年目になるから)。干支で言えば丑年と未年。前回は2021年のはずでしたが、コロナ禍影響で2022年4月~6月に延期になっていました。
びんずる尊者像」は一年中お参りできますが、毎年1月6日に行われる「びんずる廻し」という行事では特に大勢の観客に取り囲まれます。


 

選択肢ア.の恵林寺(えりんじ)は「はずれ選択肢」ですが、過去問ではよく見かけるので、この機会に一緒に覚えておきましょう。
山梨県甲州市(塩山地区)にある寺院で、臨済宗妙心寺派。武田氏の菩提寺であり、武田信玄のお墓もここにあります。
その後、江戸時代においても甲斐源氏一族に由縁のある柳沢吉保六義園の造営者としても知られる)らの恩恵に支えられました。


 

選択肢ウ.の身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)は山梨県南寄りの身延町です。日蓮宗の総本山としても有名で、日蓮墓所でもあります。
山頂近くにある奥の院へはロープウェイが通じ、"登山覚悟"でない観光客でも手軽に訪れることができるようになっています。
近年の話題としては、高速道路の中部横断道全線開通により、アクセスが便利になりました。近くにある下部温泉とセットで旅行プランに組み込め、甲府方面への足掛かりにもなります。

選択肢エ.の茂林寺(もりんじ)は群馬県館林市。こちらは曹洞宗です。
最寄駅に東武伊勢崎線の「茂林寺前駅」があるので、路線図等で見かけて場所のイメージがわかる方もいらっしゃるでしょう。
有名ポイントは「分福茶釜の寺」、これ一点勝負と言って過言ではないでしょう。境内では実際の(?)茶釜や多数の狸像などが拝観者を楽しませてくれます。

最後に、繰り返しとなりますが、旅行業務試験の観光地選択問題では「はずれ選択肢」も結構別の年に再出題されています。
今回あっさりと正解の善光寺を選べた方も、この機会に残り選択肢の内容に目を留め、知識を深めておくことをおすすめします。

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