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【過去問解説】 宿泊施設の料金計算 (令和3年出題)

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旅行業務試験で宿泊施設の料金計算問題は「モデル宿泊約款」に沿って出題されます。
宿泊約款の内容は、観光庁が定めた「モデル宿泊約款」を採用しているケースも多いのですが、実際には独自に定めていることもあり得るので、宿泊する際には一応気にしてみましょう。

令和3年 国内実務 問題3 配点4点/100点

宿泊に関する次の記述のうち、資料に基づき、正しいものを1つ選びなさい。
(注1)モデル宿泊約款によるものとする。
(注2)選択肢ア.は、宿泊客に違約金の支払義務がある宿泊契約とする。
(注3)選択肢イ.は、宿泊契約が成立したとき、宿泊施設は指定期日までに申込金の支払いを宿泊客に求めるものとする。
(注4)選択肢ウ.は、サービス料及び消費税の計算を行わないものとする。
(注5)選択肢エ.は、追加料金は発生しないものとする。

◎資料
この設問における宿泊施設は、以下のとおりに定めている。
・ホテルの場合
基本宿泊料:シングルルーム(定員1名)1室あたり10,000円
サービス料:10%
・旅館の場合
基本宿泊料:大人1人あたり1泊2食付10,000円
サービス料:10%
消費税:10%

選択肢ア.
このホテルの違約金は、基本宿泊料とサービス料を合算した11,000円に対して計算する。

選択肢イ.
このホテルのシングルルームの宿泊期間を3日とする宿泊契約が宿泊客との間で成立したとき、このホテルは申込金を30,000円とすることができる。

選択肢ウ.
この旅館において、子供用食事と寝具の提供を受けたときの子供料金は、7,000円である。

選択肢エ.
この旅館に大人1人が1泊するとき、この宿泊客が支払うべき宿泊料金等の総額は11,000円である。

 

 

この問題の正解(正しいもの)は選択肢イ.です。

申込金は、宿泊日数分(上限は3日分)の基本宿泊料までで設定できます。よって、選択肢イ.では上限一杯の申込金となっています。
なお、宿泊施設ごとにこれ以下の料率で個別に設定することもできますし、申込金を収受しないこともあり得ます。

これ以外の選択肢はいずれも"誤り"です。

選択肢ア.では、サービス料部分にまで違約金を適用している点が間違っています。
サービス料は実際に宿泊したことによって発生する対価なので、宿泊キャンセルしたのであればゼロです。
ゆえに、違約金は最初から基本宿泊料に対してのみ料率設定されています。

選択肢ウ.も"誤り"です。
子供用料金は下記のように設定されていますので覚えておきましょう。
・大人に準じる食事と寝具の提供 ・・・ 大人料金の70%
・子供用食事と寝具の提供 ・・・ 同50%
・寝具のみ提供 ・・・ 同30%
このケースでは50%に当たりますので、5,000円が正しいですね。
(設問文の注釈に基づき、サービス料と消費税の計算は行っていません。)

選択肢エ.も"誤り"です。
・基本宿泊料(1泊2食付) ・・・ 10,000円
・サービス料 ・・・ 基本宿泊料の10%で1,000円
・消費税 ・・・ 基本宿泊料+サービス料の10%で1,100円
よって、支払総額は12,100円となるのが正しい計算です。

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